資産形成とは?資産運用との違いや資産形成が必要な理由を解説

「資産を作りたいけれど、どうやったらいいのかな…」
「資産形成と資産運用、違いは何?」

そう思うことはありませんか?

将来に備えてお金を増やすためにお金の知識について調べていると、「資産形成」と「資産運用」という2つの言葉に出会います。

資産形成や資産運用の意味を知り、資産を増やす必要性を理解するのはとても大切なんです!

そこで本記事では、資産形成と資産運用の違いについて解説した上で、資産形成が必要な理由を丁寧に説明します。

おすすめの資産形成の方法もご紹介しますので、ぜひ最後まで読み進めてみてくださいね!

1.資産形成とは?資産形成と資産運用の違いも解説

資産形成とは、資産を育て増やしていくことを指します。

節約をして貯蓄をしたり、仕事を増やして貯蓄をしたり、投資をして増やしたりする行為はすべて資産形成です。

(1)資産形成と資産運用の違い

資産形成は資産を増やしていくこと全般を指すのに対し、資産運用は資産形成方法の1つといえます。

上図のイメージ図を見てください。

このように、資産運用は資産形成の一部として捉えることができます。

運用するための資産がない場合は、まずは資産形成をしてから資産運用をスタートすることになります。

例えば10万円を年利5%で運用した場合、得られる利益は5,000円です。

FXや株式投資などで、効率良く投資をして2倍にしたとしても利益は10万円なので、信用取引などで高いリスクを背負って取引をしない限り、大きな資産は形成しにくいです。

一方で、運用する元金を増やして100万円を年利5%で運用したとすると、1年の利益は5万円となります。

このように、運用する元金が大きくなるほど資産形成しやすくなるので、まずは貯金をして、貯蓄が十分にできた段階で運用に力を入れましょう。

2.資産形成が必要な3つの理由

資産形成は今後日本で生活していく中で欠かせない行為です。

資産形成が必要な3つの理由を確認しておきましょう。

  1. 人生には多くのお金がかかるから
  2. 資産形成によってお金がお金を生み出す状態になるから
  3. インフレリスクに備えなければならないから

それぞれ順に説明していきます。

(1)人生には多くのお金がかかるから

1つ目の理由は、人生においては、さまざまな用途でお金がかかるからです。

資産を形成しておくとライフイベントが発生した際に、経済的、心理的負担を大幅に軽減できます。

代表的な多額の資金を必要とするライフイベントはこちらです。

お金がかかりやすいライフイベント
  • 病気や怪我による入院
  • 突然の失職
  • 結婚
  • 車の購入
  • マイホームの購入
  • 子どもの教育費
  • 親の介護費用
  • 子どもへの結婚費用の援助
  • 自分の老後の生活費
  • 自分の介護費用

すべての人にこれらの出費が当てはまるわけではありませんが、ほとんどの方が複数のライフイベントに遭遇するはずです。

例えば、子どもの教育費は幼稚園から高校まで全て公立に通ったとしても約540万円、大学に進学した場合は1年間で100万円から200万円は必要となります(文部科学省『平成28年度子供の学習費調査の結果について』より )。

マイホームの購入費用は、住んでいる地域にもよりますが、3,000万円から5,000万円は必要ですし、老後のためには2,000万円貯蓄しておかなければならないともいわれています。

このような多額の出費に備えるためには、早い段階から資産を形成しておく必要があります。

(2)資産形成によってお金がお金を生み出す状態になるから

2つ目の理由は、資産形成によって、お金がお金を生み出す状態を作り出せるからです。

現在は、政策金利を限りなくゼロにしておくことで市場に出回るお金を増やし、景気を刺激する「ゼロ金利政策」が継続されており、銀行にお金を預け入れてもほとんど利息がつかない時代です。

100万円を貯蓄しても、1年間で100円しか増えない金融期間がほとんどですので、貯蓄による資産運用は適切とはいえません。

ライフステージに応じた多額の出費に備えるためには、貯蓄をしたお金を運用して増やす必要があります。

例えば100万円を年利5%で運用し続けると、3年目には115万円、10年後には162万円まで増えます。

1,000万円を運用すれば、10年で628万円も資産が増えることになります。

お金がお金を増やす状態にできれば、自身の収入以上に資産が形成されることになり、何もしていなくてもお金が増えていくことになるのです。

(3)インフレリスクに備えなければならないから

3つ目の理由は、インフレリスクに備える必要があるからです。

日本は長らく、物価水準が下がり続けるデフレーション(デフレ)の時代が続き、現在はデフレともインフレとも定義しにくい状態です。

しかし今後はインフレになる可能性が高いので、物価水準が上がり、貯蓄している資産の価値が相対的に下落しやすくなるでしょう。

額面上は、お金が減っている訳ではないのですが、物価と比較すると資産価値が減少したということになるのです。

このリスクを回避するためには、資産形成をした上で、市場経済にリンクする方法で資産運用をしなければなりません。

3.代表的な資産形成の方法

これから資産形成を始める場合、どのような方法が適しているのでしょうか。

それは、貯蓄をしながら、少額で資産運用を始めることです。

貯蓄をすることで、今後使う予定のあるお金を確保することができます。

そして貯蓄したのちに余ったお金で資産運用を始めることで、少しずつ資産を増やしていけるでしょう。

これから資産形成する方におすすめの資産形成方法は、次の3つです。

  1. 個人向け国債
  2. 外貨預金
  3. 積立投資信託

では順に解説しましょう。

(1)個人向け国債

個人向け国債とは、国が発行していて、個人での購入できる債券のことです。

5年や10年などの長期で保有することで、一定の利子を得ることができます。

例えば、個人向け国債(5年固定)の金利は、現在0.05%です(2020年9月時点)。

もし100万円を1年間保有した場合、税引き前の金額で500円、5年間保有すると2,500円増える計算になります。

そこまで高い利子にはなりませんが、発行から1年が経てば元本割れのリスクがなくなります。

また定期預金や普通預金よりは金利が多いので、リスクを最小限にしたい方におすすめです。

(2)外貨預金

外貨預金とは、米ドルやユーロ、ポンド、新興国の通貨建ての預金のことです。

外貨預金は日本よりも金利が高いものが多く、状況によっては為替差益も期待できます。

とはいえ、為替レートの変動やカントリーリスクの増大によって、元本割れのリスクはありますので注意が必要です。

(3)積立投資信託

積立投資信託は、ある投資信託を一定期間、一定金額で購入し続ける投資法です。

投資信託自体は値動きがある商品ですが、同じ投資信託を一定額購入し続けることで、購入単価が平均化され、値動きの幅を抑えやすくなります。

基本的には毎月1万円や2万円といった少額からスタートできますので、「貯蓄をしながら資産運用をする」という目的を果たすには最適な方法といえます。

まとめ

将来に備えながら豊かな生活を送るためには、資産形成や資産運用をすることが大切です。

ただ貯金している場合と、一部の資金を運用した場合とでは、数年で大きな差が出る可能性があります。

おすすめなのは、貯蓄をしながら、余った資金で資産運用をすることです。

個人向け国債や外貨預金、積立投資信託などの方法で、賢く資産を形成していきましょう!

MoneyCourt 編集部

MoneyCourt 編集部公認会計士・税理士

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MoneyCourt では、公認会計士・税理士資格を持つ、金融・投資知識が豊富なメンバーが、投資の基礎知識から金融投資のポイント、確定申告や節税などを初心者向けにわかりやすく解説しています。
【監修:ユニヴィスグループ( Univis Group )公認会計士・税理士】

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